一般質問3(起債の方針)

次に、起債について伺います。

 私は、超低金利の今こそ起債を積極的に活用すべきであると、以前から主張しておりました。

 地方自治体は、基本的に、地方財政法第五条で、地方債の発行による財源確保の制限を受けており、国のように自由に赤字国債を発行することができません。その縛りの中で、災害復旧や学校建設などが限定列挙されて、例外的に起債が認められているというわけです。

 文京区において、近い将来、大規模な支出が見込まれるものが、学校の改築です。これらは、幸いにも起債が認められる支出の一つです。

 今後の学校施設の改築には、学校施設整備基金にはなるべく手を付けることなく、それを温存して、可能な限り起債を活用すべきと考えております。つまり、起債と基金の両建てを実行すべきです。

 起債が制限されている地方自治体だからこそ、財政運営上、手元流動性の確保は大きな課題です。新型コロナウイルス感染症感染再拡大など、万が一の備えも必要です。そのために、起債を最大限に利用し、手元資金を確保するのです。区の御見解もお聞かせください。

 現在、区は、手数料負担を理由に、起債を公的な借入れに限定しております。おおむね十年程度の返済期限のものが多いようです。

 それを再考し、民間資金も含めたできるだけ多い金額を、できるだけ長期間で調達する方法を検討すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

 確かに、手数料を含めた借入金の負担は、公的な借入れの方が圧倒的にコストが安いです。しかし、今の超低金利をチャンスと捉え、有利な資金調達を最大化できるメリットと比較すれば、手数料等のコストは、長期的にはほぼ誤差と言って差し支えない範囲だと思います。大きな手元流動性を確保するための保険料と考えれば、非常に安いコスト負担です。

 小さな手数料の差に目を奪われたり、借金は少なければ少ないほどいいといったデフレ的思考回路を改めて、長期的な視点で財政運営に取り組んでいただきたいと思います。

 区の資金調達方針を、改めてお聞かせください。

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