一般質問7(脱マスクについて)
次に、一体いつマスクを外したらいいのかという問題について伺ってまいります。
感染症の専門家が、感染予防対策について問われれば、マスクの常時着用も含めた、かなり厳重な対策が必要だという意見を述べるのは当然のことだと思います。
しかし、その厳重な対策を講じることによるメリットとデメリットを比較して、何を実行するか、これを決めるのが、専門家ではなくて為政者の仕事であります。
私個人的には、緊急事態宣言でもまん延防止等重点措置でもなければ、少なくとも小・中学生以下はマスクを外すということを積極的に推奨すべきではないかというふうに考えております。
マスク着用が潜在的に与えるストレス、表情が見えないことによる、言語学習や集団学習による非認知能力形成への障害など、デメリットの方が多いのではないかというふうに感じております。
感染防止はもちろん重要です。しかし、メリットとデメリットを比較しての話であります。
もちろん、着用は個人の自由ですから、各学校や各御家庭に任せる、若しくは社会の空気に任せるという対応が、区役所としては、政治的にも一番楽だし、無難なんだろうと思います。
しかし、私は、あえて積極的にマスクを外すなどの推奨をした方がいいのではないかと思っております。
例えば、エスカレーターで左側に一列に並ぶ習慣があります。エスカレーター前の渋滞、空いた右側を歩行することによる事故の発生など、明らかに不合理で悪い習慣だと思います。
加えて、そんなことは誰もが理解をしております。しかし、誰が何度呼び掛けようとも、この悪い習慣が直りません。
今日この本会議場にいる方々の中で、堂々と右側に立ち止まっているんだという勇気のある大人は何人いるでしょうか。私は恐らくゼロなんだろうと思います。みんな空気を読んで、思考を停止して、非合理な習慣を続けています。結果として、混雑時のエスカレーター前では、日々膨大な時間が空費されているのです。
こうした悪習が改まらないのは、日本社会に顕著に表れる、過剰に世間体を気にする心理も大きく影響していると思います。理由を深く考えず、取りあえず多数派と同じ行動をした方が無難だし、楽だというわけです。これが正に空気による支配だと思います。これは相当なショック療法でないと改まりません。
ですから、青少年健全育成の観点から、区及び教育委員は、中学生以下は、緊急事態宣言でもまん延防止等重点措置でもない平常時には、学校や通学時にマスクを外すことを推奨するべきと考えますが、いかがでしょうか。
もちろん、どうしてもマスクを着用したい人は自由です。花粉症であったり、そういう方もいます。
しかし、ここ二年間の彼らの思い出の写真には、ほとんどマスクを着用した写真しかありません。実は仲のいいお友達の素顔もちゃんと見たことがない、そういうお子さんもいます。一生に一度の大切な時間が新型コロナウイルス感染症とマスクで覆われてしまった子どもたちのことを思うと、実に私は心が痛むのです。
本人たちは無自覚かもしれませんが、子どもたちは、保護者からも、学校の先生からも、テレビのワイドショーからも、とてつもない同調圧力で、徹底的なマスク着用、アルコール消毒と、そして自粛を押し付けられています。
私は、彼らをその重圧から少しでも開放してやりたいと考えております。そのためには、大人が空気を読んで保身に走るのではなくて、社会的、政治的なリスクを少し取って行動してあげてもよいのではないかと思っております。
この項目では、新型コロナウイルス感染症からの社会経済活動の再開について、いささか勇気を持って、様々な御提案をいたしました。そんなことをしたら、感染が拡大したらどうするんだというお叱りの声もあるかと思いますが、そのときはまた、感染症対策、人流抑制に取り組めばよいというだけのことだと思います。
せっかく平常時に戻ったわけです。一刻も早く元気な日常を取戻したい、その一心からの質問でありました。
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