2020 質問集1(冒頭挨拶)
文京永久の会、高山泰三です。会派を代表して、二〇二〇年十一月定例議会一般質問を行います。
月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり、有名なおくのほそ道の冒頭です。昨年亡くなった宗教学者の梅原猛氏は、「芭蕉のこの言葉こそ、正に有史以前から日本人が持ち続けてきた宇宙論の誠に端的な表現である」と喝破しています。
さらに、「目に見える天体、月日も、永遠に生死を繰り返す旅人で、目に見えない年という宇宙の運行も、それもまた、永遠に生死を繰り返す旅人という意味なのである」と解説いたしました。
先日の決算審査特別委員会の会派意見において、永久の会は、「人類は、我見を捨て、我欲を捨て、心を一つに手を取り合い、感染症拡散の暗夜を歩んでいかねばなりません。人間は、今こそ原点に立ち返り、これからもコロナという大敵とともに、いかに共存するかの険しく厳しい生き方が求められます。地位、名誉、お金、物欲を延々と追い掛けてきた人類の岐路に立ち、私たち会派は、成澤区長とともに、本当に大切なもの、失ってはいけないものをこれから探す旅に出る決意です」と述べさせていただきました。
ここで言う旅には、残念ながらGo Toキャンペーンは適用されませんけれども、区民生活や我々の人生を豊かにしてくれるものと確信をしております。
松尾芭蕉の宇宙論は、全ての天体を含む宇宙そのものの永久の流転とみなす考え方です。永久の会も、世の中の森羅万象を全て永久の流転とする考え方を取っています。
何か、絶対的に正しいとされる価値観を押し付けようとしたり、間違い探しに終始することは大変寂しいことです。正しいことにたどり着こうとする道程を楽しむことが、人生や議会活動の醍醐味であると思います。
ということで、今回は、循環論、政治、価値観、経済といった人間社会も、全て大自然と同じで、昼と夜、夏と冬、生と死といった循環で成り立っているという視座から質問をしてまいります。
質問項目は、区の財政見通しと景気について、新型コロナウイルスとの共存について、プラスチックごみの分別方針について、デジタル化投資による生産性向上について、の四点になります。
なお、今回は、教育委員会への質問はありません。小学校の学校選択制についてのニーズ調査や塾費用の助成については、全く諦めたわけではありませんので、来年の予算審査特別委員会でじっくりと取り上げたいと思います。御安心ください。
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