日本経済の新しい見方

どうも 高山たいぞうです。


今日は総務区民委員会の二日目。大いに議論が盛り上がりました。

ただ、議会の話ばかりでは面白くないので、たまには本の紹介です。


ある勉強会で勧められ、『日本経済の新しい見方』(きんざい、2018) 会田卓司・榊原可人(著)

という本を手に取りました。

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https://store.kinzai.jp/public/item/book/B/13229/


典型的な私立文系出身の私にはいささか難解な部分もあるのですが、頑張って読み進めさせていただきました。

本書は日本経済の現状分析をする大変斬新で有用で実証的なツールを多く紹介しており、新聞や雑誌やテレビで語られる多くのステレオタイプな考え方よりも一歩深い視座を得ることができました。


私が社会人になるかならないかの90年代後半から2000年代初頭。日本経済は大変冷え込んでおりました。その処方箋をいろんな論客たちが示していたことを思い出しました。

当時は、積極財政&金融緩和論者の代表がリチャード・クー氏や植草一秀氏、緊縮財政&構造改革論者の代表が竹中平蔵氏であったと記憶します。

残念ながら、リチャード・クー氏も植草一秀氏も今はあまりマスコミに登場することは減ってしまいました。当時、私は下っ端の銀行員でしたが、彼らの訴えるバランスシート不況、需要不足というのをヒシヒシと感じていたうちの一人であったことを懐かしく思い返しました。

歴史にIFはありませんから、どちらの処方箋が正しかったのかは証明は難しいでしょうが、日本経済が20年近く苦しみ、私の同世代もロストジェネレーションとして厳しい労働環境で頑張っているのも事実です。


この本の著者らも20年以上続くデフレ、経済停滞の原因を企業の過剰貯蓄と需要不足に求めています。単に金融緩和、積極財政でイケイケにやれば経済回復という安直なリフレ論以上の迫力を感じます。


アベノミクスとはいうものの、なんか景気回復の実感が得られないなー。妙に変だなー。という方は是非ともご一読することをお勧めいたします。


以上 文京区議会議員 高山泰三

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